マストドンの現状をハマりそうでハマらなかった人が考える
突然ですが、マストドン(Mastodon)というサービスをご存知でしょうか? このマストドンは、Twitterによく似た機能を持つSNSです。
2017年4月の中~下旬にポストTwitter?!と一部のネット界隈で話題になったのですが、2020年現在はあまりマストドンの名前を聞かなくなった様に感じます。
そんな今回は、このマストドンというサービスについての説明と感想を書いてみようと思います。
なお、私はネット関係にすごく詳しい訳ではないので、基本ざっくりした内容になるのと、間違ってしまってる部分もあるかもしれません。ご了承ください。
マストドンとは
マストドンというサービスは、ドイツの24歳(2017年当時)の方が開発した、Twitterっぽい機能のSNSです。
マストドンにもタイムラインが存在していて、自分で何かつぶやいたり、他の人のつぶやきを見る…という事が基本の仕組みです。
Twitterでつぶやくことは「ツイート」と言いますが、マストドンだとこれが「トゥート」になります。
マストドンというのは、絶滅したゾウ科の古代大型哺乳類の名称からきているそうで、トゥートは吠えるという意味なのだそうです。
なお、Twitterと同じく、アカウントのフォロー、リプライ、リツイート的な機能もあります。
Twitterと違う機能
マストドンのトゥートは500文字まで可能
Twitterのツイートは140字までです。
一方マストドンは500字まで入力可能です。ツイートの3倍以上ということで、かなり長めの文章もつぶやけます。
ネタバレや閲覧注意の配慮が可能
いわゆるネタバレのつぶやきや、閲覧注意に画像などを貼る時に、クリックしないと見られないようにする機能があります。
投稿する側の配慮による部分が大きいとはいえ、Twitterだとうっかり見てしまう事があるため、こういう機能は有難いです。
オープンソフトウェアのため、サーバー単位でアカウントを登録する
マストドンはオープンソフトウェアなので、マストドンという会社が運営している訳ではありません。
オープンソフトウェア…というとちんぷんかんぷんになるかもしれませんが、ブログでいうとWordPressと同じ形です。
WordPressも利用しようとする時は、WordPressと契約するのではなく、任意のサーバーのサービスと契約して使いますよね。
マストドンはサーバーを色んな方(個人ではなく企業の場合もあり)が立ち上げて、それぞれが管理していく仕組みです。
そして、マストドンのアカウントを作る際は、自分で利用するサーバーを選んで登録する形になります。
もちろん、自分でサーバーを立ち上げて運営する事も可能です。
インスタンスという存在
サーバー毎に管理されているサービスを利用すると説明しましたが、マストドンでは、このそれぞれの管理サーバーを「インスタンス」と呼んでいます。
この画像は「mstdn.jp」というインスタンスのアカウント登録画面です。
マストドンが話題になった当時、このmstdn.jpのインスタンスが一番人気があったので、私はとりあえずここでアカウントを作成しました。
Twitterの場合は、Twitterのアプリなりサイトなりでアカウントを作る事ができますが、マストドンはインスタンスごとにアカウントを作ります。
もちろん、複数のインスタンスで複数のアカウントを作ることも出来ます。
ローカルタイムラインと連合タイムライン
マストドンの大きな特長が、ローカルタイムラインと連合タイムラインという機能です。
Twitter的なタイムラインは、自分のツイートと自分がフォローした相手のツイートが出てきますよね。
マストドンでは、このTwitter同様のタイムラインに加え、自分と同じインスタンスのアカウント(フォロー状況は関係無し)のつぶやきが流れるローカルタイムライン。
そして、自分のインスタンスと連合関係にある他のインスタンス(どのインスタンスと連合になるかはインスタンス立ち上げた方が決めているようなので、自分では選べません)のつぶやきが流れる連合タイムラインがそれぞれ存在します。
そのため、自分があまりフォローをせず、ホームであまりつぶやきが流れてこないなぁ…なんていう時でも、ローカルタイムラインや連合タイムラインを見れば色んなつぶやきを見ることができます。
私がアカウントを作った2017年当時のmstdn.jpはかなり人が多く、ローカルタイムラインの流れが目で追えないくらい早かったり、くだらなすぎる下ネタなんかも結構な頻度で流れていました。
そのため、新鮮ではあるけれども、楽しみきれているか?といわれると、なんともいえないのが正直なところでした。
それでも、自分の好みに合うインスタンスに参加できれば、ローカルタイムラインはかなり楽しくなりそうです。
マストドンの機能の説明はこんな感じです。
簡単に言えば「サーバーはそれぞれの個人や企業が管理し、Twitterより少し長い文章がつぶやける、Twitterっぽいサービス」という感じですね。
マストドンの現状…インスタンスの撤退続出
私がマストドンの存在を知った2017年4月頃、マストドンはポストTwitterになるのではないかと、にわかに盛り上がっていました。
その当時は、Twitterの一強体制に不満を持つ人が、マストドンという新しいサービスに魅力を感じたのかもしれないです。
その勢いを買ったのか、ドワンゴ(ニコニコ動画の会社)やpixivが運営するインスタンスも誕生し、上手く行けばTwitterと肩を並べるサービスになるかも?と思いました。
ただ、現状を見る限り、マストドンはTwitterの避難所的ポジションで収まっているように感じます。
ドワンゴのインスタンスは2019年4月に閉鎖しましたし、pixivのインスタンスも2019年12月に、別の企業に運営権を譲渡しました。
有名企業のインスタンスであっても撤退してしまっている状況なので、このままの現状では、Twitterと肩を並べるサービスになるのは厳しいのだろうなと思います。
色々なインスタンスから選んで入ることは面白い試みですが、サーバーを運営する誰かがいないと続かない仕組みというのは、個人一人ではどうしようもないのが難しいところです。
個人的なマストドンの感想…面白そうだけど、微妙
時々マストドンを覗くレベルの人の感想なので、毎日ログインしている人とは温度差がある事をお許しください。
個人のマストドンを利用した感想としては「自分に合っているインスタンスに入れれば楽しそうだけれど、合っているインスタンスを見つけられてないので微妙」というのが本音です。
人数が多いインスタンスは、ローカルタイムラインの流れが早すぎる上に、不快なつぶやきも流れてくる事が多く、正直楽しいとは言えないです。
一方、人数が少なめのインスタンスでは、フォローフォロワー関係になくてもつぶやきに反応が貰える事も多かったのですが、逆にそれが気楽につぶやきづらいと感じてしまいました。
個人で運営しているインスタンスだと、その方が運営を辞めてしまうと、どんなに楽しいインスタンスでも強制終了になってしまうのもデメリットです。
上手くはまれば楽しそうなサービスなのですが、約3年経った現在も、はまり方を見出せてない感じです。
マストドンはポストTwitterではない
マストドンは、もっとインスタンスが増えて、色んな人の趣味や嗜好にあったものを選ぶことが出来るようになるレベルまで成長したら、きっと一定の支持を集められると思っていました。
でも、2020年となった現在は、仲間内の誰かがサーバーを運営して、仲間内だけのインスタンスでゆるく楽しむくらいの感じで利用する方が、マストドンの良さが最大限発揮されるのではないかと感じています。
匿名で楽しむSNSは、Twitter一強の状態が続いているため、Twitter以外の匿名SNSが出てきて欲しいという期待感で、本来の実力以上の期待をされてしまった感のあるマストドン。
この先、進化していくのか、それとも衰退の一途をたどるのか。
この先もよほどTwitterそのものに疲れない限りは、たまに覗きに行くレベルになるかと思いますが、マストドンのこれからを見守っていきたいと思います。
それでは、今回はこのへんで。